こんにちは。株式会社HOPE(ホープ)代表の長嶋です。
「倒叙(とうじょ)ミステリー」という分野があります。
倒叙ミステリーとは、最初に犯人や犯行が明かされ、主に犯人の視点で物語が展開されたり、アリバイを崩していくタイプのミステリーのことです(Wikipediaより引用)。
昔放送されていた「古畑任三郎」や、「刑事コロンボ」などがこれにあたります。
倒叙ミステリーには、主人公がアリバイを崩していく過程を楽しむという「テレビ」としての側面以外にも、ある大人の事情を解決する効果があります。
それは、「売れている俳優を堂々と犯人役にできる」という効果です。
一般的な推理ドラマでは最後まで犯人はわからず、クライマックスに「犯人はお前だ!」的な形で視聴者も犯人を知ることになります。それまでは、「犯人候補」の中から予想をすることになります。
この犯人候補のメンツですが、一昔前までのドラマでは明らかに「浮いた」俳優が混ざっていました。当然、その俳優が演じている役が犯人です。視聴者からすると、配役の時点で何となく犯人の予想がついてしまっていました。
それではクライマックスの楽しみは小さくなってしまい、結果的に視聴率は微妙、ということになりますが、この問題を倒叙ミステリーは解決しています。
発想の転換の大切さを感じますね。